特集~石綿障害予防規則(石綿則)等の一部を改正する省令 ⑤

アスベスト規制に関しては、大防法・石綿則の改正前は、レベル1と2に対する規制が中心でしたが、今回の改正でレベル3を含んだ、アスベストが含まれるすべての資材が規制対象になりました。

それらの関係を分かりやすく説明したのが下図です。

 

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ケイ酸カルシウム板(ケイカル板)について補足を。

イカル板は石膏ボードと並んで不燃建材の代表的な材料です。

石膏ボードは、現場ではPB(プラスターボード)などとも呼ばれます。

内装用のボードで、最終仕上層の一歩手前で使用され、最終的にこの上にクロスなどを貼って仕上げていきます。

目には見えませんが、建物の内装であれば、ほぼどんな場所でも使用されている一番一般的な素材です。

一般内装向けとしては、コストパフォーマンスが最高の素材ということがいえますが、水に弱いというデメリットがあります。

そのため水回りにおいては、ケイカル板(ケイ酸カルシウム板)が使用されます。

組成は、ケイ酸質原料、石灰質原料、補強用途繊維が主な主原料になります。

これらをオートクレーブ養生という製法でピザのように作ります。

石膏ボードが苦手な場所、水回り、半外部などに使われます。

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半外部というのは、直接雨掛かりしないものの、外気にふれるような場所で、例えば、屋外のひさしの天井、駐車場の天井、マンションのベランダ隔壁板等です。

デメリットとしては、薄物があるので、場所によっては割れやすいといった点があり、天井などにビス止する場合、位置によってはクラックが入ったりします。

このケイカル板は、第1種と第2種に分類されます。

主な成分は同じなのですが、主にかさ比重(同じ体積における重さ)によって分けられています。

石綿含有ケイ酸カルシウム板第1種は、比較的薄くて重く(厚4mm~10mm)、内装ボードや天井材などに使用されレベル3に分類されます。

石綿含有ケイ酸カルシウム板第2種は、分厚くて軽く(厚12mm~70mm)、鉄骨の耐火被覆材などに使用され、レベル2に分類されています。

この第2種は、主に耐火被覆材として、鉄骨の梁や柱、天井、壁に使用されています。素地での使用以外に、化粧パネルなどの用途もあり、1997年(平成9年)に製造終了しました。

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ケイ酸カルシウム板第1種はレベル3ですが、含有石綿の種類がスレート板などに含まれているクリソタイルよりも発がん性が高いといわれるアモサイトを含有しているので、飛散防止に関しては通常のレベル3以上の注意が必要で、今回、作業場所の隔離が必要とされました。

 

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