SDGsの世界的な取り組みの背景には、産業革命以降急激に活発化した人間活動により、経済・社会の基盤である地球の持続可能性が危ぶまれていることに対するグローバルな共通認識があります。
“我々は、貧困を終わらせることに成功する最初の世代になり得る。同様に、地球を救う機会を持つ最後の世代になるかもしれない。”(「我々の世界を変革する:持続可能な開発のための2030アジェンダ」より抜粋)という言葉は重いですね。
まして、現在、世界はコロナ禍の渦中であえいでいます。
今回の災厄だけは、どの国も逃れることはできないようです。
日本で流行した「企業の社会的責任」は、利益の一部を社会に還元する活動だけを指すものと解釈されることが多くありました。
そのため、企業業績の悪化や経営者が交代した際に継続が難しくなるケースがありました。
持続可能性を重視するSDGsでは、本業そのものにSDGsに考え方を組み込むことを前提にしています。
そのため、ボランティアや寄付ではなく、事業を行い企業が収益をあげることが同時に社会や地球環境の改善につながるようなビジネスモデルが求められています。
私が以前勤務していた会社でも、バブルで賑やかだった頃、社内でも「社会貢献すべし!それが企業の社会的責任だ!」と勇ましいことを宣言した時がありましたが、バブルが弾けてしまうと社会貢献の熱は冷めていました。(というより、「それどころじゃない😢」というムードになりました)
全然、サステナブル Sustainable(持続)ではありませんでした。
まあ、これに限らず、TQC(Total Quality Control:全社的品質管理)もデミング賞を獲得すると、潮が引くように熱が冷めていきました。
ISO(International Organization for Standardization:国際標準化機構)も認定を受けるまでは、明けても暮れてもISOでしたが、その後は…。
SDGsを我が社で取り組むにあたっては、「ブームに乗って」やるものではなく、この「持続すること」を最も大切にしたいと思っています。
SDGsの17の目標のうち、我が社が中心的に取り組むのは⑪と⑫に関する内容です。
⑪住み続けられるまちづくりを…包摂的で安全かつ強靱で持続可能な都市及び人間居住を実現する
ターゲットは次の通りです。
(11-6)2030年までに、大気質、自治体などによる廃棄物管理への特別な配慮などを通じて、都市部の一人当たり環境影響を軽減する。
⑫つくる責任つかう責任…持続可能な生産消費形態を確保する
ターゲットは次の二つです。
(12-4)
2020年までに、合意された国際的な枠組みに従い、製品ライフサイクルを通じて化学物質やすべての廃棄物の環境に配慮した管理を達成し、大気、水、土壌への排出を大幅に削減することにより、ヒトの健康や環境への悪影響を最小限に留める。
(12-5)
2030年までに、予防、削減、リサイクル、および再利用(リユース)により廃棄物の排出量を大幅に削減する。
我が社では、リサイクルに適した分別用の様々なフレコンバッグを開発していますし、建物解体時のアスベスト飛散を防止するロングタイプのフレコンバッグは、法律改正に対応するフレコンバッグであるとして、これまで取り引きのなかったお客様からも注文が増えています。
我が社の製品を売ることがSDGsの推進に直接結びついています。
どんどん営業努力して、売上高を上げることが直接SDGsを推進させます。
でも、果たしてそれだけで良いのでしょうか?