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大防法・石綿則の改正によりアスベストレベル3含有建材も規制強化!

SDGsへの取り組み(その⑥)

SDGsの17の目標に、次のような項目があります。

 

目標8:働きがいも経済成長も

ディーセントワーク(Decent work 働きがいのある人間らしい仕事)を目指そう!

 

もちろん、目標そのものは「強制労働」であるとか「長時間労働」「過労死」といった人としての存在そのものに関わるものでしょうが、我が社では「働きがいのある仕事」を通じて、フレコンバッグの売上増加を目指すべきではないかと考えました。

 

社長にも趣旨をご理解いただいて、この目標8に対しても取り組んでみようということになりました。

そこで、まず調査しなければならないのは、「では、我が社はどうなの?」ということです。我が社の従業員は10人です。少ないです。

少ない会社で、この手のアンケートをすると、ついつい「忖度」してしまいます。

無記名ですから「ホンネで答えて下さい!」としつこくしつこく伝えた結果が以下の通りでした。

 

①仕事の満足度

  • 完全に満足:3                    
  • 満足:1
  • まあ満足:4
  • 不満:2
  • 完全に不満:0

②ぐったりと疲れて帰ることはあるか?

  • いつもそう:2                    
  • よくある:2
  • ときどきある:5
  • あまりない:0
  • まったくない:1

③ストレスを感じることはあるか?

  • いつも感じる:1                    
  • よく感じる:3
  • 時々感じる:4
  • あまり感じない:2
  • まったく感じない:0

 ④社長との人間関係は?

  • 非常に良い:3                    
  • まあ良い:7
  • あまり良くない、●良くない、●悪い:各0

⑤同僚との人間関係は?

  • 非常に良い:3                    
  • まあ良い:7
  • あまり良くない、●良くない、●悪い:各0

⑥私は会社に“誇り”を持っている。

  • そう思う:7                    
  • どちらかといえばそう思う:3
  • あまり思わない、●そうは思わない:各0

 

まあ、少々割り引いても、我が社の職場環境は良さそうです。安心しました。

ただ、その中でも気になる項目は、次の3つです。

  1. 仕事内容に不満を持っている従業員がいる。
  2. ストレスを感じている従業員がいる。
  3. 疲れを貯めていそうな従業員がいる。

 

そこで、我が社のSDGsの進め方は下図のようにすることにし、従業員にも周知をさせました。

後は、どのように取り組んでいくかです。

 

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SDGsへの取り組み(その⑤)

ISSP国際比較という調査があります。

NHK放送文化研究所が加盟している国際比較調査グループISSP(International Social Survey Programme)による調査です。

少し古い調査(2005年)ですが、「職業意識」に関する調査です。

「今の仕事に満足していますか?」という質問に対する回答結果が下表です。

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前回のLinkedin(リンクトイン)の調査が2014年ですから、そこから遡ること9年前、既に我が国では「今の仕事に満足してい」ない人が増えていたわけです。

32ヶ国中、下から5番目です。

まあそれでも73%の人が「まあ満足している」わけですが…。

 

 その反面、仕事でストレスを感じることはありますか? という質問に対しては、38%の人が「あります」と答えています。
上から8番目です。

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ストレスに関しては、10年後の2015年のISSP国際比較では、右のように、男性も女性もストレスを感じる比率は増えています。

いつの間にか、我が国はストレス過多で、仕事に満足を感じない国になっています。

 

さらに、キャリコンの仕事でもう一つ気になることがあります。

退職理由の9割以上が「人間関係」であることです。

ISSP国際比較では以下のようになっています。

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左側が経営者との人間関係です。下にいくほど関係が悪いということです。

右側が同僚との人間関係です。両方とも諸外国に比べて低いです。

 

最後に、「勤務先の会社に“誇り”をもっているか?」という質問です。

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これも低いです。

32ケ国中、下から8番目。韓国より、ひとつ上。

勤務先に“誇り”を持っていません。

 

次のような従業員像が目に浮かびます。

職場の経営者(上司)だけでなく、同僚との人間関係も良くなく、毎日ストレスを感じながら仕事をして、仕事に満足感を感じることなく、会社や職場に“誇り”を感じられない。

 

あくまでも、各国との比較上の結果ですが、私の10年間に亘るキャリコンの仕事でも、同じような職業観を持つ方々ばかりでした。

 

SDGsに取り組むに当たって、単に我が社の製品を「売って、売って、売りまくる」ことだけで良いのでしょうか?

我が社の従業員の思いはどうなんだろうか?

SDGsへの取り組み(その④)

毎日の営業活動がSDGsなのだから、社長以下従業員が一丸となって、我が社の製品を売って売って売りまくれば良いじゃない。

そうすると、世間ではアスベストの飛散が減少し、分別によるリサイクルが推進されるわけです……が、それだけでSDGsに取り組んでいるということになるのでしょうか?

 

私は、元来、キャリアコンサルタント(キャリコン)です。

企業の人材獲得・定着・育成を支援する国家資格者です。

我が社にお世話になった経緯も、キャリコンとして人材面での支援のためでした。

しかし、生来の「でべそ(出たがり。好奇心が極端に旺盛な人)」ですので、そのうち他のことにも興味が湧いてきました。

長くゼネコンにいましたので、アスベストとは切っても切れない縁でした。

アスベストが全面禁止されたのが平成18年でした。今から14年前のことです。

その頃はゼネコンを辞めていましたので、私の在籍中はアスベストがまだ使用されていました。

さすがに吹き付けアスベストは禁止されていましたが、それ以外のアスベスト含有建材は普通に使用されていたと思います。

我が社のロングタイプのフレコンバッグが、解体におけるアスベスト飛散を防止する最適のバッグであることが分かり、「アスベスト飛散防止サポート室長」として、ロングタイプの普及に取り組もうと決意しました。

社長のご厚意で、我が社の業務と並行してキャリコンの仕事も続けさせていただきました。

 

長々と個人的なことを書き連ねたのには理由があります。

とても気になる数字があります。

世界で3億人以上が利用するビジネス系SNS「Linkedin(リンクトイン)」が世界26カ国のユーザーを対象に実施したネットアンケートで、「今の仕事にやりがいを感じているか」と質問しました。

日本のユーザーで「はい。やりがいがあります。」と答えたのは77%。

実施国中最低でした。(2014年調べ)

1位~3位はインド(95%)、マレーシア(94%)、ドイツ(93%)。

下位では23位ロシア(82%)、24位フランス(同)、25位トルコ(80%)で、

80%を切ったのは日本だけでした。

気になったのは、まず最下位であったこと。

この種の経済的なアンケートに関しては、我が国が高度成長期を過ぎてもしばらくは上位に顔を出していたのではないでしょうか?

 

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SDGsへの取り組み(その③)

SDGsの世界的な取り組みの背景には、産業革命以降急激に活発化した人間活動により、経済・社会の基盤である地球の持続可能性が危ぶまれていることに対するグローバルな共通認識があります。

 

“我々は、貧困を終わらせることに成功する最初の世代になり得る。同様に、地球を救う機会を持つ最後の世代になるかもしれない。”(「我々の世界を変革する:持続可能な開発のための2030アジェンダ」より抜粋)という言葉は重いですね。

 

まして、現在、世界はコロナ禍の渦中であえいでいます。
今回の災厄だけは、どの国も逃れることはできないようです。

 

日本で流行した「企業の社会的責任」は、利益の一部を社会に還元する活動だけを指すものと解釈されることが多くありました。

そのため、企業業績の悪化や経営者が交代した際に継続が難しくなるケースがありました。

持続可能性を重視するSDGsでは、本業そのものにSDGsに考え方を組み込むことを前提にしています。

そのため、ボランティアや寄付ではなく、事業を行い企業が収益をあげることが同時に社会や地球環境の改善につながるようなビジネスモデルが求められています。

私が以前勤務していた会社でも、バブルで賑やかだった頃、社内でも「社会貢献すべし!それが企業の社会的責任だ!」と勇ましいことを宣言した時がありましたが、バブルが弾けてしまうと社会貢献の熱は冷めていました。(というより、「それどころじゃない😢」というムードになりました)

全然、サステナブル Sustainable(持続)ではありませんでした。

まあ、これに限らず、TQC(Total Quality Control:全社的品質管理)もデミング賞を獲得すると、潮が引くように熱が冷めていきました。

ISO(International Organization for Standardization国際標準化機構)も認定を受けるまでは、明けても暮れてもISOでしたが、その後は…。

 

SDGsを我が社で取り組むにあたっては、「ブームに乗って」やるものではなく、この「持続すること」を最も大切にしたいと思っています。

 

SDGsの17の目標のうち、我が社が中心的に取り組むのは⑪と⑫に関する内容です。

⑪住み続けられるまちづくりを…包摂的で安全かつ強靱で持続可能な都市及び人間居住を実現する

 

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ターゲットは次の通りです。

(11-6)2030年までに、大気質、自治体などによる廃棄物管理への特別な配慮などを通じて、都市部の一人当たり環境影響を軽減する。

 

⑫つくる責任つかう責任…持続可能な生産消費形態を確保する

 

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ターゲットは次の二つです。

(12-4)

2020年までに、合意された国際的な枠組みに従い、製品ライフサイクルを通じて化学物質やすべての廃棄物の環境に配慮した管理を達成し、大気、水、土壌への排出を大幅に削減することにより、ヒトの健康や環境への悪影響を最小限に留める。

(12-5)

2030年までに、予防、削減、リサイクル、および再利用(リユース)により廃棄物の排出量を大幅に削減する。

 

我が社では、リサイクルに適した分別用の様々なフレコンバッグを開発していますし、建物解体時のアスベスト飛散を防止するロングタイプのフレコンバッグは、法律改正に対応するフレコンバッグであるとして、これまで取り引きのなかったお客様からも注文が増えています。

 

我が社の製品を売ることがSDGsの推進に直接結びついています。

どんどん営業努力して、売上高を上げることが直接SDGsを推進させます。

でも、果たしてそれだけで良いのでしょうか?

 

SDGsへの取り組み(その②)

今さらながら、SDGsとは何でしょう?

SDGsとは持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals)のことです。

国連で採択された持続可能な開発のための国際目標であり、17のグローバル目標と169ターゲット(達成基準)からなります。

2015年9月の国連総会で採択された『我々の世界を変革する:持続可能な開発のための2030アジェンダ』と題する成果文書で示された2030年に向けた具体的行動指針で、2015年までの達成を目指していたミレニアム開発目標が継承されている。

17の目標とは次の通りです。

①貧困をなくす…あらゆる場所のあらゆる形態の貧困を終わらせる

②飢餓をゼロに…飢餓を終わらせ、食料安全保障及び栄養改善を実現し、持続可能な農業を促進する

③人々に保健と福祉を…あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する

④質の高い教育をみんなに…すべての人々への包摂的かつ公正な質の高い教育を提供し、生涯学習の機会を促進する

ジェンダー平等を実現しよう…ジェンダー平等を達成し、すべての女性及び女児の能力強化を行う

⑥安全な水とトイレを世界中に…すべての人々の水と衛生の利用可能性と持続可能な管理を確保する

⑦エネルギーをみんなに、そしてクリーンに…すべての人々の、安価かつ信頼できる持続可能な近代的エネルギーへのアクセスを確保する

⑧働きがいも経済成長も…包摂的かつ持続可能な経済成長及びすべての人々の完全かつ生産的な雇用と働きがいのある人間らしい雇用を促進する

⑨産業と技術革新の基盤をつくろう…強靱なインフラ構築、包摂的かつ持続可能な産業化の促進及びイノベーションの推進を図る

⑩人や国の不平等をなくそう…各国内及び各国間の不平等を是正する

⑪住み続けられるまちづくりを…包摂的で安全かつ強靱で持続可能な都市及び人間居住を実現する

⑫つくる責任つかう責任…持続可能な生産消費形態を確保する

⑬気候変動に具体的な対策を…気候変動及びその影響を軽減するための緊急対策を講じる

⑭海の豊かさを守ろう …持続可能な開発のために海洋・海洋資源保全し、持続可能な形で利用する

⑮陸の豊かさも守ろう…陸域生態系の保護、回復、持続可能な利用の推進、持続可能な森林の経営、砂漠化への対処、ならびに土地の劣化の阻止・回復及び生物多様性の損失を阻止する

⑯平和と公正をすべての人に…持続可能な開発のための平和で包摂的な社会を促進し、すべての人々に司法へのアクセスを提供し、あらゆるレベルにおいて効果的で説明責任のある包摂的な制度を構築する

⑰パートナーシップで目標を達成しよう…持続可能な開発のための実施手段を強化し、グローバル・パートナーシップを活性化する

次回以降、我が社での取り組みの内容を説明していきます。

 

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SDGsへの取り組み(その①)

弊社はSDGsに取り組んでいます。

大阪府のSDGs推進を担当されている「おおさかATCグリーンエコプラザ」にも常設展示しています。

エコプラザカレッジ2020の後期がスタートしています。

テーマは『今さら聞けないSDGs~幸せな社会づくりに不可欠なサステナブル経営について~』です。

 

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来年3月まで6回開催され、各開催日に会員企業がゲストスピーカーとして30分ほど講演(事例発表)しています。

4回目の10月22日は㈱イムラ封筒さん、5回目はロックペイント㈱さん、6回目は山形開発工業㈱さんです。

なかなかためになる話を聞くことができるので、毎回楽しみにしています。

などと気楽に言っていられなくなりました。

来年1月21日のゲストスピーカーとして、当社に白羽の矢が飛んできました。

 

な、な、なんと! ちゃんと喋れるかしら? 断ろうかしら?

いやいや待て待て、当社は世の中のリサイクルをサポートする企業です。

さらにアスベストに関しては、今年度の大防法・石綿則改正の目標達成に全面的に貢献するよう「アスベスト飛散防止サポート室」まで新設し、不肖、私が室長を拝命しているではないか!

これは、勇気をもって請けねばならない!

生来の「安請け負い」の悪い癖も手伝って「私などで良ければ、喜んで~」と返事をしてしまいました。

ちょうど良い機会ですから、我が社のSDGsの取り組みを連載することにしました。

本日は、エコプラザのご紹介を致します。

 

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大防法・石綿則改正に対する各地の対応④(兵庫県)

神戸市では市営住宅の解体工事で石綿の見落としがあったことが指摘され、解体工事の着工が延期されました。

神戸市は、アスベストの事前調査の結果、建物に使用されているアスベストは飛散の可能性の低いレベル3のみで、飛散防止策を講じながら除去するとし、住民説明会を10月25日に開催すると説明していたが、兵庫県保険医協会が神戸市の情報公開請求で設計図書を入手し、民間団体「中皮腫じん肺アスベストセンター」(東京)に分析を依頼した結果、電気室では吹き付け石綿が使用されている可能性が高いと判断したとのこと。

兵庫県保険医協会では、下のような内容の文書をホームページ上に掲載しており、住民による監視に努めるよう呼び掛けています。

 

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内容は以下の通り。

「建物の解体工事における不適切な対応によりアスベストが飛散し、住民の健康が危険にさらされる例が全国で相次いでいる。

このアスベスト飛散を防止するには、何よりも正確な事前調査が重要となる。

解体に着手する前に事業主が調査して、役所に届けることになっているが、当然、両者には適切さや公正さが求められる。

法や条例は性善説を前提にしているが、世の中そんなに甘くはなく、残念ながらずさんな工事が横行している。

アスベスト除去には多額の費用が掛かるため、これを隠そうとすることは何も不思議ではない。

すなわち、事業主による過少申告を、役所や住民はどのように見破るかが問題となる。

事業主の過少申告「アスベスト隠し」に対して、役所は届けられた場所だけ、アスベストが適切に除去されたかを確認するが、それ以外のアスベストの有無までを調べる責務は負っていないと主張する。

すなわち、「アスベスト隠し」はすべて事業主の責任であるとするお役所の論理である。(中略)

本年6月に大気汚染防止法が改正されて、事前調査は資格を有する者が行うということがやっと加えられた。

しかし、工事中のアスベスト濃度測定や除去後の完了検査は、関係者らの強い求めにも関わらず、またもやスルーされた。

役所や事業主から独立した第三者機関によるこれらの検査は、誰もが常識と考えるがその実現はまだまだ遠い。
住民としては、身近な工事現場に監視の目を注ぎつつ、役所に対しても情報公開を求めるなど権限不行使をチェックすることが重要だ。

大変だが、役所・事業主の意識が変わるよう、積極的な働きかけが必要だ。」

 

この事例は、電気室でのレベル1の吹き付けの見落としですので、故意か否かは別にしても由々しき問題ですが、気になるのは、「神戸市は、アスベストの事前調査の結果、建物に使用されているアスベストは飛散の可能性の低いレベル3のみで、飛散防止策を講じながら除去する」という箇所です。

今回の大防法改正のきっかけが、数度の震災を経験した結果、レベル3の石綿含有建材も解体手段によっては、飛散の可能性が高いということが共通認識になったことでした。

今後、益々、近隣住民の注視の目が注がれると思います。

建物から手ばらしで除去した成形板も、フレコンバッグに容れる際に破断していたのでは元も子もないです。

是非、当社のロングタイプを一度お試しください。