私が64歳の「新入社員」で入社した時にまず驚いたのが、このデータベースシステムでした。
今でこそSansanといったクラウドを活用した名刺管理システムがありますが、20年前に私がいたゼネコンでは、名刺などの情報はすべて個人個人の営業マンが抱えていました。
「え~。A社のB部長知ってたの?それ早く言ってよ~。」とタレントの松重豊が嘆くCMが愉快ですが、当時の社内では当たり前の風景でした。
また、電力会社や電鉄など大手企業では、土木営業と建築営業で別々の営業マンが担当していました。
昼から土木の営業マンが訪問すると、「え~。午前中御社のCさんが来たよ」
「はい、彼は建築営業ですから…」とお客様にとってはどうでも良い言い訳をしていたものです。
我が社では、このようなことは一切ありません。
共通のデータベースをLANシステムで全員が活用できます。
NAS(Network Attached Storage)システムです。
(私、密かにナス営業部長と呼んでいます)
とてもスグレものです。
では、このシステムとそっくり同じシステムが、20年前の私の職場にあったら営業に100%活かせたでしょうか?はなはだ疑問です。
システムはあくまでもシステムです。
そこにデータを入力する者のルール(決めごと)が大切です。
このルールが、我が社では恐ろしく統一されています。
しかも、管理カンリとギスギスしなくても、営業情報を当たり前のように入力しています。だから、電話を取った者が誰であれ、「10年ぶりですね~」が可能です。
ただ、NAS部長は、自ら営業をして新規顧客を見つけてはくれません。
鉄壁のキーパーですが、相手陣営にまで切り込んでゴールをアシストしてはくれません。
そこで、SNS部長の登場です。
SNS部長。
部下にInstagram、Facebook、Twitter、LINE、YouTubeの5人の課長からなる精鋭部隊を引き連れて、ようやく我が社に着任しました。
わくわくしてきますね。