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大防法・石綿則の改正によりアスベストレベル3含有建材も規制強化!

建物を壊すときにはどうしたらよいの? ②

1995年(平成7年)には、クロシドライトとアモサイトを含む製品の製造が禁止され、2006年(平成18年)には、クリソタイルを含めてすべての石綿を含む製品の製造が禁止されました。

 

ちなみに石綿の大きさってどのくらいだと思いますか?

石綿は、ヒトの髪の毛の直径(40μm~100μm)よりも非常に細いです。

ところで、「μm」って何と読むの?

ミリミクロンと呼びます。

で、1μ(ミクロン)の大きさは?

1μ(ミクロン)は1000分の1mm。

1μの1000分の1が1mμ(ミリミクロン)です。

つまり百万分の1mmが1mμです……って、どんだけ細いんや😲

 

髪の毛の直径が40μm~100μmでした。

つまり百万分の40mm~百万分の100mmが髪の毛の太さです。

ピンときますか?😅

クリソタイル(白石綿)の直径が0.02~0.08μm

クロシドライト(青石綿)は0.04~0.15μm

アモサイト(茶石綿)は0.06~0.35μm)です。

当然、肉眼では見ることができない極めて細い繊維からなっています。

そのため、飛散すると空気中に浮遊しやすく、吸入されてヒトの肺胞に沈着しやすい特徴があります。

吸い込んだ石綿の一部は異物として痰の中に混ざり体外へ排出されます。

しかし、石綿繊維は丈夫で変化しにくい性質のため、肺の組織内に長く滞留することになります。

この体内に滞留した石綿が要因となって、肺の線維化やがんの一種である肺がん、悪性中皮腫などの病気を引き起こすことがあります。

石綿繊維は細くて長いものほど有害性が高くなるといわれています。

肺内に滞留した石綿繊維を白血球の一種であるマクロファージが排除しようとしますが、長い繊維は排除されにくく体内に長く滞留するためと考えられています。

また発がん性は、石綿の種類によって異なり、角閃石族のクロシドライト(青石綿)、アモサイト(茶石綿)の方がクリソタイル(白石綿)よりも発がん性が高いとされています。

石綿を吸い込んだ量と中皮腫や肺がんなどの発病との間には相関関係が認められていますが、どの程度以上の石綿を、どのくらいの期間吸い込めば、中皮腫になるかということは明らかではありません。(以上、環境再生保全機構HPより)

 

とにかく、恐ろしいほど微小な繊維です。

レベル3含有建材は、これらの石綿が素材に練り込まれて固定しているので、飛散しない石綿として「非飛散性」と呼ばれていましたが、大震災の後のモニタリングによって、明らかにレベル3含有建材しかない現場からでも石綿の飛散が認められました。

レベル3含有建材も、割ったり砕いたりすると、石綿が飛散することが分かりました。

だからと言って、上記のように髪の毛よりもはるかはるか細い微笑の繊維なので肉眼では見えません。見えませんが飛散しています。

 

ようやく令和2年に大気汚染防止法が改正され、スレート板のようなレベル3含有建材も法律の規制対象になりました。