Ⅲ1(2)①石綿含有成形板等
- 石綿含有成形板等の除去を行う場合は、湿潤化、原形のまま取り外しだけではなく、養生も行うことを原則とすべきである。
- 石綿含有成形板等のいわゆる特定建築材料以外の石綿含有建材は非常に多くの種類があり、業者及び行政において、それが石綿含有建材なのか、どのように除去すべきか、という知識の不足が懸念される。作業基準を設けるのであれば、きめ細やかなマニュアル等の整備を希望する。
- 解体現場では、湿潤化や手ばらしをしている解体業者はほんの一握りであり、目隠しをした防音パネルの中では重機やバールでなぞる程度の水をかけながら破壊しているのが現状であり、これを認識して対応すべき。
回答⇒特定建築材料以外の石綿含有建材の除去等作業における作業基準を含めた技術的事項については、今後更に検討を行い、明確化する必要があると考えています。
回答⇒除去後の石綿含有建材からも石綿が飛散しないよう、適切に扱われるべきと考えています。
【所感】
現状は、湿潤化や手ばらしをしても、袋詰めの段階で破砕しているケースが多いのではないでしょうか?袋詰めの際にも、飛散しないようにするためには、原形のまま袋詰めできるロングタイプのフレコンバッグが、今後必須になるのではと思われます。
- 実際に湿潤化や手作業による原形のままでの取り外しが実施されれば繊維の飛散を大幅に抑えることが可能だが、実際の解体現場ではこの原則が周知・徹底されていない。このため、適正に除去作業が実施されているかを管理する体制の構築が必要。
回答⇒今回、レベル3の建材等を大気汚染防止法の規制対象とし、作業基準の遵守義務を適用することにより、 違反に対しては作業基準適合命令等を行って義務履行を担保するべきと考えます。
そのため、建設リサイクル法に係る全国一斉パトロール等により関係機関や労働基準監督機関との連携を引き続き積極的に推進していくとともに、都道府県等に対する技術的支援を通じて現場での指導強化を図っていくことが重要と考えています。
具体的な作業基準については、レベル3建材の性質等を踏まえ、適切に石綿の飛散を防止できるような内容を今後、検討する必要があると考えています。
今後は、具体的な作業基準の内容を注視していく必要がありそうですね。